アバクロがホリスターをファストファッション化!?その狙いは?

ウォールストリートジャーナルによりますと、アメリカ発のアパレル小売り大手「アバクロンビー&フィッチ」が同社の手掛けるブランド「ホリスター」をファストファッション化すると発表したようです。

アバクロが「ホリスター」をファストファッション化へ|ウォールストリートジャーナル
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304278504579424461147530426.html

米カジュアル衣料小売り大手アバクロンビー・アンド・フィッチ(アバクロ)は、サーファーをテーマにしたブランド「ホリスター」を「ファストファッション」ブランドに模様替えする準備をしている。スウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)や米フォーエバー21など、ティーン衣料の売り上げを奪っているライバル社との競争を有利に進めるためだ。


元々ホリスターはアメリカではファストファッションのような扱いというか、高校生向けブランドとの評され方をしている記事も見受けられるほど価格的に非常に安価で手に入ります。
アパレルブランドが海外展開する時には内外価格差(国内と海外での価格差)というものが生まれ、特にファストファッションブランドではこの内外価格差をいかに圧縮するかが海外進出の成功の重要なポイントとなります。

ホリスターは昨年の9月に日本上陸を果たしましたが、日本では並行輸入や古着屋での取り扱いで既に人気が有った事もあり、この内外価格差を強気に設定していた(2倍程度?)節が有ります。
また兄的兄弟ブランドのアバクロもその強気な価格設定で、日本上陸の時に大きな話題になった割に、その後の日本国内への展開は進行していません。

そういった反省点もあって、恐らく、ホリスターのファストファッション化というのは品質を落としたり、製造国を変えたり、とかって事ではなく、輸送コストなどを見直し、この内外価格差をH&MやZARA、フォーエバー21に近づける事でファストファッション化するという事なのだと思われます。

2012年度の売上は1700億円のアバクロを抜く2300億円というビッグな売上高を誇るホリスターですから、現在の時勢、グローバル展開して行くにはアバクロよりも価格の安いホリスターの方が有利という事で、明確にファストファッション化といった方向性を打ち出して出店数を増やして行く戦略なのでしょう。

個人的な意見ですが...非常にブランド人気の高いブランドですので、しっかりファストファッション化出来ればきっと成功すると思います。

※追記(2015/2/9)
その後、偽物を販売していた業者が逮捕されるなど依然、日本国内でも一定の人気はありますが、思うように日本での普及が進まず「デブは買うな」発言などで知られるアバクロの名物オーナーマイケル・ジェフリーズ氏は事実上の解任となっております。
アバクロの偽物にご注意。ネットオークション販売で逮捕者。
アバクロCEOが「デブはお断り」発言で売り上げ激減 ポリシー変更でXL以上も生産へ
「デブは買うな」のアバクロCEOマイケル・ジェフリーズ氏事実上の解任か。