「デブは買うな」のアバクロCEOマイケル・ジェフリーズ氏事実上の解任か。

アメリカのカジュアルブランド「Abercrombie & Fitch(アバクロンビーアンドフィッチ)」のCEO(最高経営責任者)であるマイケル・ジェフリーズ氏が辞任したそうです。

マイケル・ジェフリーズ氏は過去に、ウィメンズにXLサイズやXXLサイズの洋服を作っていない事に対して「太った客には同ブランドの服を買ってほしくなく、細く、美しい客しか求めていない」と答え問題を起こしたり、白人従業員を重用し有色人種には雑用職しかさせずに人種差別問題で訴えられたりと、数々の問題を起こしてきたトラブルメーカーとしても知られており、また販売面の不振が続いている事から事実上の解任ではないかと報道されています。

「アバクロ」CEO退任へ 業績低迷、事実上の解任か
http://www.asahi.com/articles/ASGDB4249GDBUHBI00S.html

ジェフリーズ氏は1992年にCEO職に就任し、「アバクロ」を10代の若い世代から絶大な人気を誇る世界的なブランドに育てあげた。アバクロの大きなロゴ入りの服は米著名人も愛用し、日本を含め世界中で支持された。ところが、最近は米国の若者の間でロゴ入りの服は不人気となり、それにつれて同社の業績も低迷。北米では来春から、ロゴを外したり小さくしたりしたデザインにすると表明していた。

近年、アメリカ国内でもマイケル・ジェフリーズCEOに対する反発が大きく、大きなアバクロのロゴの入った衣類をホームレスに配ってホームレスに着させてイメージダウンを図るといったネガティブキャンペーンを展開されたり、アメリカ国内での販売が低迷。
2009年には日本にも進出していますが、アメリカの二倍近い価格設定に反発が大きく、またアバクロ流の店作り(ストアモデルと呼ばれる半裸の白人男性が踊っていたり、大音量の音楽、薄暗い照明、キツイフレグランスの香り)といったやり方も日本では不評で、こちらも不振が続いている模様です。

元々はアバクロはヘミングウェイが愛したとされるほどのブランドで、ヴィンテージ古着市場に出てくるアイテムはいずれも質実剛健で無骨な作りをしていますが、マイケル・ジェフリーズがCEOに就任してからは若年層男性をメインターゲットに据えたファストファッションブランドと化しています。

日本では後に福岡にも出店していますが、現在こちらはアウトレット店となっており、現状ではこれ以上の展開はあまり期待できない雰囲気が漂っています。
それどころか銀座店も含めた日本からの撤退すら噂されるようになっており、国内外で不調が継続的に続いており、今回のマイケル・ジェフリーズ氏解任でなんとか現状を打破したいという狙いが見て取れます。