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しまむら、平成27年2月期 第1四半期は"やはり"大苦戦。大幅減益。

しまむら第1クォーター大幅減益

国内アパレルNo.2のしまむらが平成27年2月期の決算情報を公開しました。



しまむらによる「平成27年2月期 第1四半期決算短信」によると、売上高1,249億32百万円(前年同期比4.7%増)、営業利益87億17百万円(同10.3%減)、経常利益89億76百万円(同12.5%減)、四半期純利益は53億55百万円(同13.2%減)となっております。

売上高は5%弱の増収を達成しているものの、営業利益・経常利益・純利益、全てにおいて10%以上の大幅ダウンと非常に厳しい結果となっております。

減益の背景は?

この背景の一つは消費税増税時に価格表示を「税込み価格」で表示する事を継続し、値段は据え置くことで増税分はしまむらが吸収するという戦略を取りましたが、この吸収分がそっくり減益につながった模様。

更に、円安が定着しており、中国の人件費増と共に、商品の調達コストがかさんでいるのも打撃を与えているようです。

更には
「消費者の嗜好に も変化が見られ、飲食品から衣料品まで幅広い分野で“ちょっと高い“高付加価値商品がヒットしており、デ フレを脱却して本格的な景気回復に向けた感覚が広まってきております。 」
と分析しており、消費者のマインドの変化も低価格がウリのしまむらには打撃となっている模様です。

戦略は当たっているのか?

当期の戦略として
「“価値と価格のアピール”を当期の統一テーマとし、店内販促物からチラシに至るまで価値と価格のアピールを徹底することに注力する一方で、業務の単純化・標準化を進め、業績の向上に努めてまいりました。」
と、商品価値と価格のアピールに注力し、プライベートブランドを
  • 高感度の 「Sorridere(ソリデル)」
  • 高品質の「CLOSSHI(クロッシー)」
  • 低価格の「FREUDE(フロイデ)」
の3ブランドに集約し、わかりやすく展開する事を目指しましたが、いずれも定着している感覚はなく、良い結果には繋がっていない印象を受けます。

PBを3ブランドにしたといっても、高感度・高品質・低価格と、アピールポイントが違いすぎる欲張りすぎなブランディングという印象を受けます。
実際に、こうしたバラバラのブランドの商品が同一空間に並んでおり、ブランドとしてはまだ知名度が低いこともあり、消費者にはそれぞれの狙いがうまく伝わっていない状態であるのではないでしょうか。

しまむらはこれまでの郊外型、自社店舗といった方針から、東京・神奈川などの都市部への出店と、商業施設内への出店にシフトしてきており、こちらの出店方針の変更は一定の結果を得ている模様で、今後も継続するとの事。

強気の増益見込みは達成できるのか?

4月に更新しました「しまむら5期ぶり減益。平成26年度は強気の増益見込み。課題は?」でも指摘しております通り、私自身は依然、苦戦を強いられそうな印象を持っています。
とにかく主力のしまむらは現状では、「消費者マインドの転換(中価格帯・品質素材重視・ブランド力)」、「円安と中国の人件費による調達コスト増」「しまラーブームの完全終焉」といった強烈な逆風を跳ね返すのは難しく、かつて読者モデルの愛用でヒットしたような時代のリーダー(今ならウェアリアスタ?)を巻き込んだブランディング(むしくは巻き込めるようなブランディング)やターゲット層の特化などで何か新たなムーブメントを起こす事に成功しないと、人気回復は難しく、前述の逆風を跳ね返すのは難しいのではないでしょうか。

一つ明るい材料は当期も順調に推移しているベビー・子供服のバースデイ事業。
4月にも「一方、平成25年度も前年同期比13.5%増の267億72百万円を達成した好調のベビー・子供服のバースデイ事業は今後も大きな戦力となりそうで、こちらは大きな成長が期待出来るのではないかと思います。」と指摘しましたバースデイ事業は、「売上高は前年同期比17.9%増の79億91百万円」と大幅増収を達成。
こちらはこれまでの郊外型店舗との親和性が高く、またデザインと価格にも消費者の要求とマッチしており、今後も順調に推移していくと予想しております。

また、他のトップ企業に比べ遅れ気味のグローバル展開ですが、台湾で展開している思夢樂事業が売上高前年同期比14.8%増(NT$ベース)の2億76百万 NT$(9億30百万円)、中国で展開している飾夢楽事業が売上高は前年同期比106.2%増(RMBベース)の4.9百万RMB(83百万円)と好結果を残しており、今後のグローバル展開には明るい兆しが見えており、グローバル展開には大いなる可能性を残しています。
ただ、今年中に一気に拡大するのは難しいと思われ、”強気の増益見込み”を達成出来る可能性は極めて低いのではないでしょうか。