しまむらが大苦戦。6カ月連続前年下回る。

昨年、2009年以来となる減収減益に沈んだファッションセンターしまむらを展開する株式会社しまむらの2018年既存店売上高は前年同月比7.1%減と発表されました。


これで同社は6ヵ月連続で前年実績を下回り、しまむらの客離れに歯止めがかかっていない現状が浮き彫りになりました。

同社は元々、自社生産はせず、繊維工場やメーカーから持ち込まれた商品を全量買い取ることで仕入れ値を抑え、また数量に限りがある事から各店舗で違ったアイテム展開がされるなど、「地方によって商品が違う」「安いのに人とかぶらない」という宝探し感、プレミアム感が受けて人気を獲得しましたが、近年、利益率の高いプライベートブランドの展開をスタートさせ、その比率を上げており、アイテム数を一気に削減。
本来の魅力も半減してしまい、客離れを招いてしまいました。

2019年2月期の上期決算でも売り上げ高が前年同期比3%減の2756億円、営業利益は40%減となる143億円と大幅に減少しており、更に9月、10月と前年を下回ったことから相当な苦戦が予想されます。

また客離れの阻止のために実施した1400出店記念セールや創立65周年セールも「安くても不要なものは買わないという選別意識が強くなった」客の心理もあり売り上げが伸びなかった。

過去にキャラクターの盗用騒動が起こったように、SNSの発展などで全量買い取りで生じるデザインの意匠権の管理などが難しいため、以前のような商品展開だけに頼るのも難しいのかもしれません。

しまむらの盗作騒動についての私感

ZOZOTOWNに出店するなど新たな動きも見える同社ですが、今後も低価格高付加価値を押し出したプライベートブランドの積極投入をしていくとのことで、ユニクロや無印良品を筆頭に競合他社が凌ぎを削りあい、すっかり手垢の付きまくった領域だけに時代から遅れ始めたしまむらが食い込むにはかなりの努力がいるようにも思えます。