繊研プラス「来春はストリートスタイル台頭」

繊研新聞の新年号掲載記事で非常に興味深い言及がされています。

【新年号】《メンズ》ストリートスタイル台頭|繊研プラス
http://www.senken.co.jp/news/26005/

14年春夏メンズは、長らく続いたトラッドやプレッピーを軸にしたスタイリングが鳴りを潜め、ストリートスタイルに焦点を当てたミックスコーディネートが主流となりそうだ。アメカジやミリタリー、アイビーなどの定番的なスタイルをベースにするのではなく、そうしたスタイルを構成するアイコン的なブランドのアイテムを無造作に組み合わせ、今っぽい雰囲気を出そうとしている。
ここ数年続いてきたアメトラブーム、現在ファッション誌がややシフトを切りつつあるヨーロッパスタイルといったトラッドやプレッピーに取って代わり、「西海岸」をキーワードとした新たな解釈のアメカジが台頭してくると予測されています。

中でもチャンピオンのリバースウィーブ、グラミチのクライミングパンツ、OP(オーシャンパシフィック)のショーツ、テバのサンダル、ライトニングボルトのビーチサンダル、アルファのMA-1、ショットのライダースと、いずれも古着屋ではお馴染みの商品が挙げられておりますね。

今冬からMA-1やモッズコート、スタジャン辺りが人気を得ているようで、明らかな流行の変化が見て取れましたが、一気にこの辺りにシフトしていくとなると、当然、サラ着の下手すると半額以下で買えてしまう古着屋というものに今一度スポットライトが当たり出すかもしれません。

5年ほど前に比べればワールドフォトプレス社発行の古着屋さんシリーズをはじめ、2nd、カジカジなどでも古着屋が取り上げられる回数が増えてきており、古着業界にとっては非常に良い流れが着ていると言えると思います。

またサイズ感にも言及されており、とにかくなんでもかんでもタイトサイズのショート丈、半端袖で挙句ダッフルコートまでショート丈、のような時流でしたが、これもジャストサイズへの流れへとシフトして行きそうですね。

もう一つの特徴はサイズ感の変化だ。来春夏はルーズでもタイトでもないサイズ感が主流となっている。これは、70~90年代のブランドの復刻商品やMA―1などのトレンドアイテムだけでなく、トップやボトム全般にいえる。 トレンドに敏感な客層向けに提案されてきたビッグシルエットなどを除けば、過去数年、マス層を引っ張ってきたのは、トップもパンツも、タイトめで、コートなどアウターはショート丈というサイズ感だったが、14年春夏を機にこの流れも変わっていきそうだ。

ここ数年、時流の逆を行き、ビッグサイズを提案して独自のスタイルを確立した古着屋さんも出現して来ていましたが、とにかく古着業界が悩まされたのはこのタイトサイズ思想。
通常のサイズ感でもアームの太さがネックだったり、ジャスト目でもボテッとしたシルエットになりがちな肉厚のスウェット、着丈の長いヴィンテージシャツなどは非常に敬遠されてきましたが、ここ数年、80'sのリバースウィーブを特集に組む雑誌も出てくるなど、少しずつ時代が流れてきた感じはあります。

やや古着業界に寄った目線で書いてきましたが、注目なのはどこも同じようなサイズ間とシルエットになって「差」がなくなって来ているセレクトショップとファストファッションブランドがどのようにシフトを切っていくのか、'14春夏は非常に注目です。

また同じく繊研新聞の新年号からは
《ヤング》最速後追いファッション 
柳井正氏「世界に伝わり始めた」      
の2記事が読み応えがあります。

前者はヤング層にスポットを当ててSPINSの事例を紹介する記事。
後者はユニクロ柳井正会長のインタビュー記事です。