ユニクロ(ファーストリテイリング)の2015年8月期は売上高約1兆6800億円!

ユニクロやジーユーを展開するファーストリテイリングが10月8日、2015年8月期の決算を発表しました。


注目の売上高は前年比21.6%増となる1兆6,817億円となり、前年の1兆3829億円から大幅増収となりました。
その他、営業利益は1,644億円(同26.1%増)、当期利益は1,173億円(同48.0%増)となっています。

相次ぐ値上げで気になる国内ユニクロも売上高7,801億円(前期比9.0%増)と順調に伸びておりますが、目立ったのはジーユー事業の伸びで、こちらは売上収益1,415億円(前期比31.6%増)と好調に推移しており、更に営業利益は164億円と実に前期比2.7倍増となる伸びを見せています。

また海外ユニクロも好調で、売上収益は6,036億円(前期比45.9%増)、営業利益は433億円(同31.6%増)と過去最高の収益を挙げております。

次期の業績予想は売上収益1兆9,000億円を見通しており、2兆円企業に向かって、また同社の掲げる「世界No.1アパレル製造小売業となる」という目標にまた一歩近づく年となりそうです。

また決算短信の中ではバングラデシュでの工場の労働環境改善への活動などの記載があり、「ブラック企業」レッテルを貼られたことのある同社としては、こうした活動も積極的に行われているようです。

[CSR活動]
当社グループのCSR活動は「社会的責任を果たす」「社会に貢献する」「社会の問題を解決し新たな価値を創造す
る」ことを基本方針とし、グローバルかつ地域に根ざした活動に取り組んでおります。
「全商品リサイクル活動」では、ユニクロとジーユーの店舗で回収した衣料を、UNHCR(国連難民高等弁務官事務
所)とのパートナーシップを通じて、難民・避難民に届けるなど、2015年8月末までに累計1,632万点を寄贈いたしま
した。そのうち、2015年8月期にはヨルダンの難民へ合計28万点を、またミャンマーの難民へ子ども服を中心に8万点
を届けております。
サプライチェーン全体の労働環境改善のため、縫製工場では以前より労働環境モニタリングを実施しております
が、2015年9月から、ユニクロの生産量の7割を占める素材工場に対し、労働環境および環境負荷に関するモニタリン
グを開始いたしました。2015年7月には、工場労働者の権利保護に取り組む国際NPOのFair Labor Association(公正
労働協会)に加盟し、生産現場の労働者の人権保護にも努めています。
バングラデシュの伝統衣装をモチーフにしたウィメンズ・コレクションを、2015年4月から世界のユニクロで販売
し、収益の一部を、バングラデシュのユニクロ、ジーユーの取引先縫製工場で働く約2万人の女性の教育支援に活用
しております。この〝Factory Worker Empowerment Project″の活動は、NPOと協働で、生活に必要な衛生・栄養管
理スキルの習得を促進し、妊娠・出産時のケア、健康管理、病気予防、将来設計などのサポートを行うものです。

中国から生産拠点をバングラデシュに移しているユニクロ。
バングラデシュの縫製工場の環境の劣悪さは、当F-logでも何度も取り上げており、中国からバングラデシュに移したというだけで怪しさが漂ってしまうので、こうした活動は積極的に取り組んで頂きたいですね。

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