国内アパレル2トップ「ユニクロ」・「しまむら」2月は明暗。苦戦のしまむらに光明は見えるか?

2月の月次売上速報が続々発表されておりますが、国内アパレルトップ2社「ユニクロ」と「しまむら」は明暗分かれる結果になりました。

ユニクロ/2月の売上3.5%増|流通ニュース
http://ryutsuu.biz/sales/g030325.html
直営店(832店)とダイレクト販売の合計売上高は3.5%増、客数1.5%減、客単価5.1%増

しまむら/2月の売上1.1%減|流通ニュース
http://ryutsuu.biz/sales/g022822.html
全店売上高は前年同月比1.1%減、客数3.6%減、客単価2.5%増

ユニクロは前年同期比増益したものの、しまむらは1.1%の減。
両社共に単価が上がっているのは良い兆候ですが、これは恐らく厳冬の影響で、寒い日が続き、単価の高いアウター類がよく動いたことによるものと思われます。
客数減は日本列島を襲った大雪が週末だった事もあり、両社共に苦戦したようです。

しまむらは2013年3~11月期の連結決算で5年ぶりの減益。
1月2月は連続で新規出店なし、というなんとなく異変を感じ取れる動向が非常に気になります。
12月にはキャラクター盗用騒動があり、全商品仕入れ方式での小売り専門業態の欠点を露呈する事件もあり、中国など東アジア地域の人件費増やアベノミクスでの円安も逆風となっております。

3月~11月期は客数減を食い止める方策として値下げ販売を連発したのが裏目に出た事もあり、最近は衣料品以外の寝具や生活雑貨の品揃えに注力するなど、客数減の食い止めと客単価の押し上げを狙っておりますが、同ジャンルはしまむら同様に郊外型展開主体のニトリの牙城は相当高いと思われ、依然、光明は見えません。

現在の消費動向は景気回復に伴い徐々に「良い物を長く」にシフトして来ており、「デフレに強い」と言われたしまむらには強烈な逆風となりつつあります。
また若者向けのアベイルが不調でしまむら本体に吸収するなど、若者のしまむら離れも垣間見えます。

まだまだ減益とは言え、純利益300億円前後は見込まれるので、経営が揺らぐほどの問題ではないと思いますが、ここ数年、業績を伸ばしてきたしまむらが正念場を迎える事になりそうです。

※参考記事
しまむらの盗作騒動についての私感|F-log
http://log.f-street.org/2013/12/blog-post_24.html

しまむらが苦戦。今第3四半期の純利益は2%減。|F-log
http://log.f-street.org/2013/12/32.html