Z世代向けの企画・マーケティングを行う『僕と私と株式会社』が、東京のエリア別ファッションスナップを発信している『スタイルアリーナ』と共同で行った全国のZ世代(18〜26歳)を対象にしたファッションに関する意識調査の結果を公表しています。
ファッションアイテムの参考にするのはInstagramやYouTube。情報源のほとんどがSNS
まず、「ファッションアイテムの情報を集めるときに使用しているメディアは何ですか?」という質問に対して、1位がInstagramで36.4%、次にYouTubeで32.3%、次にXが29.8%とSNSの影響力の強さが窺える結果になりました。
一方で、SNSで情報収集する派に次いで、「情報収集はしない」という意見も27.0%と、4番目に多い結果に。
「あまり人とかぶりたくない」オンリーワンを求める傾向も強いZ世代。あえて情報収集をせずに、アイテムとの偶発的な出会いを楽しむ人も一定数いる模様です。
アイテム購入の決め手は、「価格」と「デザイン」。ブランドやメーカーにこだわりなし
また、「ファッションアイテムにおいて、購入の決め手となるもの」に関しては、1位は「価格」で44.5%、次に「デザインの良さ」が44.0%で、この2点が圧倒的に多い結果となりました。
なかでもメーカーやブランドを加味して選んでいるのは27.8%で、価格やデザインなどが自分の理想に合うならば、ブランドはそこまで気にしていない模様。
さらに、SNSを通じてファッションアイテムの情報収集をしているZ世代が多い一方で、購入の決め手という点では、「SNSなどで評判が良い」は9.1%、「インフルエンサーが着ている」は4.8%に留まっているのも特徴的。
SNS上の情報は参考にはするものの、最終的な購入の意思決定に直接的には繋がらないという傾向が見られました。
ファッションにかけるお金は月2,999円以下。ユニクロやGUなど、ファストファッションが人気
続いて、ファッションアイテムに対する月の消費額は2,999円以下が1番多く29.7%。また、8割以上のZ世代が月の消費額は1万円未満と回答しました。
また、自由回答で「好きなブランド」を尋ねると、もっとも多かったのがユニクロ(45人)とGU(23人)で、低価格ながらもトレンドを押さえたファストファッションが人気であることが窺えました。
Z世代がファッションにかけられる予算と、ファストファッションの価格帯がマッチしていることで、熱い支持を得ているようです。
Z世代はお金があったらハイブランドを「買いたい」。ブランド自体に関心が低いわけではない
最後に、「お金が好きなだけあったとしたら、ハイブランドを買いたいと思いますか?」という質問に対して、「とても購入したい」「購入したい」の合計は54.0%と約半数という結果になりました。
これにより、先述したZ世代がブランドを重視しない理由は、お金がないという理由が大半で、ブランド自体に関心が低いわけではないことが明白となりました。
まとめ
Z世代は主にInstagramやYouTubeを通じてファッションアイテムの情報を収集しており、これらのSNSが彼らにとって重要な影響源であることが浮き彫りになりました。
調査の中で注目すべき点は、Z世代がアイテムの選択において「価格」と「デザイン」を最も重要視していることです。ブランドやメーカーにこだわりない傾向が強く、オンリーワンのスタイルを求める彼らが、InstagramやYouTubeを通じて他者のファッションに触発されている様子がうかがえます。
月のファッションへの消費額に関しては、2,999円以下が最も多く29.7%を占めています。ほぼ8割以上が月の消費額が1万円未満と回答し、コストパフォーマンスの高いファストファッションが広く支持されていることが分かります。ユニクロやGUなどの低価格かつトレンドを押さえたファストファッションブランドが、Z世代の支持を集めている要因と考えられます。
一方で、「お金があればハイブランドを買いたい」という質問に対する回答では、54.0%が「とても購入したい」または「購入したい」と回答。これは、予算の制約がある中でハイブランドに対する強い関心があることを示しています。Z世代がブランドに対して抱く興味と憧れがありながらも、経済的な制約がある現実を反映している結果といえるでしょう。
総じて、Z世代は多様な情報源を活用しつつも、自身のスタイルや予算に合ったファッションを追求していることが浮かび上がります。価格に敏感な一方で、ハイブランドに対するあこがれが色濃く残る彼らのファッション観には、独自性と挑戦的な要素が垣間見えます。
調査概要
世代に聞いた!ファッションアイテムに関する実態調査
対象条件:全国のZ世代(18~26歳)男女
調査期間:2023年11月24日
調査方法:インターネットを利用したアンケート
調査有効回答数:607名
調査会社:僕と私と株式会社