三陽商会バーバリーとのライセンス契約終了
三陽商会は今年の春夏を最後に1970年から関係を築いてきたイギリス・バーバリーとの製造・販売ライセンス契約が打ち切りになります。三陽商会にとってバーバリーは売上げの実に三割を占めてきた基幹事業であり、バーバリーブランドを失う損失は計り知れず、2015年度は赤転濃厚と言われています。
2月13日に開かれた決算発表会で、2015年12月期の業績予想のほか今後の後継ブランドの展開などについて語られています。
後継ブランドに三原康裕氏
その三陽商会がバーバリー本体とは別に独自に展開して来たバーバリーブラックレーベルとバーバリーブルーレーベルは「バーバリー」の冠を外して継続して行く予定で、その後継ブランドとなる新ブランド「ブルーレーベル・クレストブリッジ」「ブラックレーベル・クレストブリッジ」の詳細が発表されています。新ブランド「ブルーレーベル・クレストブリッジ」「ブラックレーベル・クレストブリッジ」ではデザイナー三原康裕氏をクリエイティブディレクターに招聘。現在のブランドコンセプトを継承し、「ブルーレーベル」「ブラックレーベル」の資産を最大限に生かしながら更なるブランド価値の向上と事業拡大を目指すとの事。
新たなブルーレーベル・クレストブリッジ、ブラックレーベル・クレストブリッジは、クリエイティブ・ディレクターである三原氏の創造力およびディレクションの下、英国のヘリテージをベースとした「英国らしさ」と「プレミアムベーシック」をキーワードに、新たなブランド価値と「三陽品質」の魅力溢れる商品を提供して参ります。
との事。
新ブランドのスタートは2015年秋冬シーズンが予定されています。
デビューとなるランウェイは2015年3月31日に開催される予定。
バーバリーの後継事業はマッキントッシュ
またバーバリー後継事業のブランドとしては同じくイギリスブランドであるMACKINTOSH(マッキントッシュ)を指名。8月から新たに日本国内の消費動向を知り尽くした三陽商会の展開力を注入したMACKINTOSH LONDON(マッキントッシュロンドン)を立ち上げる予定です。
しかし、バーバリーのネームバリューにはまだまだ遠く及ばず現在のところ240店の出店計画を発表していますが、こちらは現在のバーバリーの350箇所の売り場と比べると7割程度の出店となる見通し。
また新規立ち上げに費用が発生するため、今年度は今期の純利益は前期比98.4%減の1億円となる予定。
2015年12月期は大幅減収減益見込み
今2015年12月期の業績予想では、売上高は前期比13.5%減の960億円、営業利益は同68.7%減の32億円と大幅減収減益予定となっています。特に上期はバーバリーがまだ販売出来るので、営業利益は30億円を見込まれていますが下期は2億円となっており、バーバリーを失う損失の大きさを物語っています。
参照・出典記事
- F-log参照記事
- 三陽商会バーバリー終了・神戸古着屋紀行・マルジェラ×コンバース・シンプソンズ×ニューエラ&ポーター #気になったファッションニュース
- バーバリーブラックレーベルなどのロゴ変更・ユニクロ男子の古着デビュー・30年後、日本は「明るい廃墟モール」だらけ? #気になったファッションニュース
ブルーレーベル・クレストブリッジならびにブラックレーベル・クレストブリッジの立ち上げについて|三陽商会
http://www.sanyo-shokai.co.jp/brand/news/2015/02/13-2.html
バーバリーを失う三陽商会、どこへ行くのか|東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/60587
三陽商会バーバリー後継事業に手応えも店舗数は3割減へ|Fashionsnap.com
http://www.fashionsnap.com/news/2015-02-13/bbr-new-sanyo-2015AW/