プライマークのズボンから中国の囚人からのSOSが発見される。何が書かれてい た?

北アイルランドの女性がイギリスのファストファッションブランド「プライマーク」で購入したズボンのポケットから、中国の囚人からのSOSが発せられた手紙が発見されたとイギリスで報じられ、国内でもCNNなどが報じました。

‘Cry for help’ from prisoner in Chinese forced labour jail alleged to have been found inside Primark trousers|Amnesty International UK
http://www.amnesty.org.uk/press-releases/%E2%80%98cry-help%E2%80%99-prisoner-chinese-forced-labour-jail-alleged-have-been-found-inside-primark?utm_source=Social&utm_medium=Twitter&utm_campaign=CC&utm_content=China_garment&linkId=8615608

発見された手紙には、輸出の為に服を作る中国の刑務所のまるで奴隷のような労働条件の劣悪さが主張されているようです。

その問題の手紙がコチラ。



手紙は手書きで書かれており、
「我々は中国湖北省襄南刑務所の囚人で、刑務所内部での私達の仕事は長期にわたって輸出用の衣類を作っており、食事は犬や豚のエサよりもひどい物を与えられ、毎日15時間労働を強いられ、牛馬のように働かされている。国際社会に人権侵害で中国政府を糾弾して欲しい。」
と書かれていました。

中華系のメディアによると、中国の囚人からのこうしたSOSの手紙が発見されたのは今回が初めてではなく、2012年にアメリカでハロウィングッズの中から中国遼寧省馬三家強制労働収容所からのSOSの手紙が発見されており、中国での囚人の劣悪な労働環境が国際社会に知られ始めています。

なおプライマーク社は自社商品が中国の強制労働収容所で生産されている事を否認しているようで、CNNによりますと「同社の倫理基準調査団が製造委託先9カ所の検査を行った結果、刑務所での製造や強制労働の実態は確認されなかったとしている。」との事。

プライマークは、委託していたバングラデシュのでの劣悪な労働環境の工場が崩落した事故が発生した事もあり、こうした問題の解消に積極的に取り組む姿勢を見せており、エシカルファッション・フェアトレードといった世界中の流れが加速するのかどうか、今後の同社の取り組みにも注目が集まります。

※参考記事
中国の強制労働告発メモ、衣類から発見 英メーカーが調査へ|CNN
http://www.cnn.co.jp/world/35050124.html

クロスカンパニー上場で注目される途上国の労働問題|ファッション業界をログするF-log
http://log.f-street.org/2014/02/blog-post_23.html