ABCマート増収増益
ABCマートが好調だ。9日に発表された平成26年2月期決算では売上高1880億4500万円(前年同期比18.0%増)、営業利益341億2600万円(12.3%増)、経常利益348億1400万円(13.2%増)、当期利益199億8900万円(15.6%増)と大幅な増収増益を達成。新規出店は111店舗だった。
ABCマートIR・決算|ABCマート
http://www.abc-mart.co.jp/ir/pdf/2014/kessan04.pdf
スニーカーブームが後押し
ABCマートの大幅増収には昨年より続くスニーカーブームが強力に後押しした模様で、カテゴリー的にはクラシックランニング、インヒールスニーカー、ダンスシューズの販売を強化、昨年度最も売上に貢献したと思われるランニングシューズ部門においては、従来よりも価格を抑えた商品をメーカーと共同企画し、運動機能面よりもデザインに注力した事が販売を伸ばす要因になった模様。客単価は変わっていないものの、各アパレルブランドが注力しているワンランク上の価格帯の販売増を目指し、プロパー販売の強化や自社商品の販売強化している点が好印象で、短いスパンではまだ結果は出ていないようですが、長い目で見ればきっと結果が出るのではないかと思います。
平成27年度も大幅増益見通し
結果が出ているだけに平成27年度も強気に売上高前期比8.0%増の2,030億円、営業利益前期比4.9%増の358億円、経常利益前期比4.3%増の363億円、当期純利益前期比7.6%増の215億円という増収増益見通しとなっております。
「商品展開につきましては、引き続きワンランク上の価格帯で、付加価値のある商品の提案」とされており、ここに成功すればこれぐらいの増益は軽く達成しそうですので、プライベートブランドとして展開するホーキンス、ダナー、バンズといった辺りがどれぐらいプロパー価格やそれに近い価格で売れるかに掛かってくるのではないかと思います。
注目はグローバル展開
平成27年度からの注目はグローバル展開で、昨年は海外における売上高が前期比55.4%増の430億91百万円、営業利益前期比72.6%増の27億82百万円と、一気に海外出店数を増やしており、しかも成功しています。国内では消費税増税もあり、景況感は出て来ているとはいうものの、消費マインドは不透明で、平成27年度以降の増収増益にはグローバル展開の成功が必須条件になりそうです。
幸い、ダナーやバンズといった世界的に知名度の高いブランドを所持していますので、グローバル展開はそれなりに有利に進められるのではないかと思います。