ファッションショーのあの奇抜な服、誰が着てんねん!という疑問に対する解答。

前回、「ファッショントレンドの仕組みと仕掛人を知っておこう。」で紹介した非常に価値の高い記事を発信してきた東洋経済オンラインがまたもや秀逸な記事を発信しています。

ファッションショーの奇抜な服は誰が着る?ファッションショーというビジネス戦略|東洋経済オンライン
http://toyokeizai.net/articles/-/30080

誰もが疑問に思っていた「あのファッションショーの裸みたいな服、誰が着んねん!!」っていうツッコミにズビシッと答えている良記事。
今回も4ページからなる非常に読み応えのあるページに仕上がっています。

簡単に説明しますと。。。

1.あれは誰も着らん!
2.ショー用の見せるための服と売るための服は別!
3.でも最近はショー用も消費者の要求に合わせておとなしくなってきている。

という事のようです。

東洋経済オンラインの記事の素晴らしい所はかなりぶっちゃけた所まで言及している所であり、非常に一般的にわかりやすく説明されている点です。

「つまり、一部のファッショニスタを除き、ファッションショーの服というのは建前(イメージ)で、それをよりリアルで着やすくアレンジしたコーマシャルな服が本音(実際のセールス)というのが現状なのです。」
という事で、もっと砕けて説明しますと、ファッションショーはブランドのイメージを表現する表現の一つであって、服を売る為のショーではないという事で、もっと言えば、メディアに取り上げられたもの勝ちになりつつあった、という事なのだと思います。

昨今は供給過多で物が溢れ、物が売れない時代になっており、1990年頃からデフレ経済が続いた日本では特にその傾向があり、幻想的なものよりも現実的なものが受け入れられる流れになっており、恐らく消費者の要求がエンターテイメント性のあるショーよりも、リアルなものに移行して来ているのではないかと推測します。

実際に日本ではかつて「洋服にデザインは必要ない」と柳井会長(当時社長)が豪語していたユニクロが一大ブームを作りその後世界を代表する企業にまで成長したように、デザイン的に特徴があって汎用性のない服よりも、特徴のない無難で長く着られるベーシックなコストパフォーマンスの良い万人に受ける服が売れるようになりました。

行き過ぎたエンターテイメント性が必要かどうかは別にして、パリコレやミラノコレクションが東京ガールズコレクションや神戸コレクションのような商業的な服で溢れるようなコレクションにはなってほしくはないと思います。

東京ガールズコレクションや神戸コレクションが悪いという意味ではなく。
住み分けというかカテゴリーとして。

というようなファッションショーの商業的な裏側に迫っていて非常に読み応えのある記事で、その他、ファッションショーに一般の人が入るにはどうすればいいか、など、非常に興味深い記事に仕上がっています。
アパレル・ファッション業界に興味のある方は、是非、ご一読あれ。