axes femme、古着新業態「パステキドール」を立ち上げ

 福井県越前市を拠点とするレディースアパレルブランド「axes femme(アクシーズファム)」が、2024年8月3日、同県越前市に新たな古着業態「パステキドール」をオープンしました。この新業態は、これまでのaxes femmeのイメージを一新し、古着市場に新たな風を吹き込む試みとして注目を集めています。

「パステキドール」のコンセプトと由来

「パステキドール」という名前は、フランス語で「西瓜(すいか)」を意味する「pastēque(パステーク)」を元にした造語です。福井県越前市は白山すいかの名産地として知られており、地域との繋がりを意識したブランド名となっています。まるでスイカのように、ブランドが地域や顧客と「まあるく」繋がり、新たな価値観を創造していくという願いが込められています。

昭和レトロと現代を融合した店舗デザイン

「パステキドール」の店舗は、昭和48年に建てられたビルの3階に位置しており、歴史を感じさせる昭和レトロな雰囲気が特徴です。コンクリートむき出しの壁やaxes femme店舗で過去に使用された木製什器が、温かみと懐かしさを醸し出しています。店内には昭和時代のネグリジェや、axes femmeの古着をベースにリメイクされたアイテムなど、個性的で希少価値のあるアイテムが並びます。

リメイクアイテムの魅力とストーリー

「パステキドール」では、axes femmeの過去のアイテムをリメイクした商品や、現在は販売されていない貴重なアクセサリーが取り揃えられています。これらのアイテムには、それぞれが持つストーリーが込められており、顧客が手にすることでその物語が続いていくことを意識した販売が行われています。また、南越前町のデザイナー野村和広さんが手掛けるブランド「TERAU」とのコラボレーションにより、顧客の個性を引き立てるカスタマイズ商品も展開されています。

地域との協働と「廃棄ゼロ」への取り組み

「パステキドール」では、福井県内の障がい者支援センター「セルプ」との協力により、ハンドメイドのリメイク商品も販売されています。これらの商品は、丁寧な手作業によって生まれ変わり、個性豊かなアイテムとして再び市場に送り出されます。さらに、「パステキドール」は、株式会社アイジーエーが掲げる「廃棄ゼロプロジェクト」の一環として、アパレル業界の課題である衣料品の廃棄を減らすことを目指しています。



2020年に「廃棄ゼロ」を宣言して以来、アイジーエーは古着販売事業を強化してきましたが、「パステキドール」の立ち上げにより、この取り組みをさらに進化させることができました。店舗では、不要になった商品を回収し、リメイクや再販売を通じて持続可能なファッションの実現を目指しています。

新たな時代のファッションの提案

「パステキドール」のオープンを記念して開催されたレセプションでは、多くの地域住民や関係者が集まり、福井県の名産である白山すいかを使用したスムージーやフルーツポンチが振る舞われました。参加者たちは店内を見学し、個性豊かなリメイクアイテムを楽しみながら、思い思いの時間を過ごしました。

「パステキドール」は、アパレル業界全体の課題解決に貢献しながら、地域との繋がりを深め、新しい価値観を提案するブランドとして期待されています。