良品計画2014年3~5月期売上高21.1%増
無印良品を運営する良品計画が発表した2014年3~5月期連結決算短信によると売上高665億7100万円と前年同期比21.1%増、営業利益が66億2400万円と前年同期比15.6%増と非常に好調な結果となりました。月別に見ますと3月が消費税増税前の駆け込み需要で売上高30.6%増と大きく売り上げを伸ばした一方、4月の増税直後の既存店売上高が2%減程度に収まり5月には増益に転じるなど、駆け込み需要の反動がほとんどなかった事が大きな要因となっている。
6月も好調を維持
また6月の月次概況も発表されており、こちらは売上高前年同月比13.6%増(既存店4.9%増)と、6月も好調を維持。6月は無印週間での販売増が大きく増益に影響した模様。
好調の要因は?
好調の要因の一つは無印週間の浸透が挙げられます。毎年、同じような時期に会員限定で10%オフの値下げの恩恵を受けられる「無印週間」というイベントを行っており、その知名度や浸透度がネットやSNSを通じ年々上昇しているようです。
無印週間の恩恵を受けられるのは以下の条件にあてはまる会員のみで、一般客は恩恵を受ける事は出来ません。
- 無印良品ネットストア「MUJI.net」会員。
- スマホアプリ「MUJI.passport」会員。
- 年会費無料の無印良品のクレジットカード「MUJI Card」会員
6月度は月間を通じて、「ウェアでは麻素材のアイテムが好調に推移し、生活雑貨ではファニチャーの売上が前年を上回りました。」との事で、現在、無印良品が力を入れているフレンチリネン商品や、定番のベッド「脚付きマットレス」が好調に売れているようです。またこれらの商品は商品自体の評価が高く、年間を通じてよく売れているようです。
更に近年、無印良品はレトルト食品商品に力を入れており、これら自体の粗利益率は低いようですが、「ついで買い」を促すことに役立っており、客単価の上昇に寄与しており、増益につながっているようです。
また消費税増税時に価格表示を総額表示で統一し、実質値下げをした事も好評を得ているようで、購買行動に繋がっている模様。
今秋より実質値上げが決まっている無印良品ですが、フレンチリネンはじめ素材の良さや、染色に人工的な染料は使わず自然染料だけで染色しているなどの製法への評価が高く、他のファストファッション業態のブランドなどと比較すると、値上げは比較的受け入れられやすいのではないかと思います。
※参考記事
月次概況|良品計画http://ryohin-keikaku.jp/ir/monthly/
平成27年2月期 第1四半期決算報告|良品計画
http://ryohin-keikaku.jp/balance/pdf/h27_140701_tanshin.pdf
良品計画、3~5月営業益最高に 隠れた成長源は食品|日本経済新聞
http://www.nikkei.com/markets/kigyo/gyoseki.aspx?g=DGXNZO7363818001072014DTA000